今回は「ソックスエイド」のご紹介です。
簡単に説明しますと「靴下を履くための道具」です。
通常、靴下を履く場合は腰を曲げて足元まで手を伸ばす、もしくは膝、股関節を曲げて足元をお腹近くまで上げ、つま先に靴下を被せていくと思います。
しかし、この動作は腰や膝、股関節に痛みがあったり、関節が固くなって動かせる範囲が狭くなった方にとっては大変な動作です。
そんな時、私達が患者様にご紹介する便利な道具の一つが「ソックスエイド」です。
既製品もあるのですが、意外に手作りの物の方が「使い易い」と言っていただくことが多いです。
作り方〜作るのも楽しい!
材料は以下の通りです。
①プラスチックまな板(厚さ0.8mmがおすすめです)
②紐
必要な道具は以下の通りです。
①ハサミ
②穴あけパンチ
③油性ペン
④型紙
早速作ってみます!
1.型紙の作成
用紙(A3用紙)に画像の形を下書きします。各箇所の長さを画像に載せているので参考にしてください。
工業製品ではありませんので多少形や長さが違っても使用にはあまり影響がないのでフリーハンドで構いません。
2.プラスチックまな板へ書き写し
型紙を使って油性マジックでプラスチックまな板に型を写します。
透明のまな板であれば型紙の上に載せてテープで固定して上からなぞるだけで簡単です。
3.カットして紐を通す
型に沿ってハサミで裁断していきます。
穴あけパンチで左右に穴を開け、それぞれの穴に紐を通して結んで完成です。
※注)ハサミによって裁断部分が鋭利になっている場合があります。皮膚が弱い方は使用時に傷ができる可能性があるので、裁断部を紙ヤスリをかけると滑らかになり安全です。
さあ使ってみましょう!
画像のように軽く谷折りをした状態で靴下をプラスチック板のくびれ部分まで差し入れます。
次に紐部分に持ち替えて、靴下を被せた部分を下におろします。
紐を操作してプラスチック板の穴の中に足先を差し込んでいきます。
出来るだけ奥まで差し込んだら、紐を手前に引き上げプラスチック板を引き抜きます。
踵が入らない場合もありますが、靴下を履く際に一番関節を曲げる必要性がある動作は、つま先を入れることです。つま先が入ってしまえば、踵まで被せる動作は膝を軽く曲げる程度で関節に大きな負担はかかりません。
今回、両端の紐の長さを50㎝(直線で1m)で作成しました。紐の長さは、皆さんの脚や腕の長さによって多少操作のし易さが違ってきます。操作し易い紐の長さに調整してみてください。
材料はプラスチックまな板と手芸用の紐だけで、いずれも100円均一で揃います。
靴下を履くのが難しい、もしくは誰かに手伝ってもらっている方は一度試してみてはいかがでしょうか。