WHOから発表された「健康寿命」の国別ランキングで日本が1位だそうです。
「健康寿命」とは簡単に説明しますと「介護など他人に頼らず自立して健康に生活できる期間」の予測値です。
「健康寿命」の男女平均が74.1歳で、性別でも男女共に1位で女性75.5歳、男性72.6歳だそうです。「健康寿命」を長く伸ばすためには身体機能だけではなく認知機能も低下させないことが重要です。
この2つの機能の低下を予防するために、一度に2つ以上の事を同時に行う運動が勧められています。
同時に2つ以上の作業を行うこと……いわゆる「ながら作業」です。
特に運動を行わなくても普段の生活の中でも、上記のような作業を行われていると思います。例えば、テレビを視ながら料理を作る事などが該当します。
普段から家事をされている方は生活の中で同時作業を行われていますので、特に追加で運動を行う必要性は低いと思いますが、例えば家事は同居家族が行ってくれている方は意識して運動を行うほうが良いかもしれません。
運動+思考課題を同時に行う効果ですが、先ず運動を行うことで運動を司る脳の部分が活性化します。その脳が活性化した状態で思考課題を行うと、思考課題のみ実施した場合より、前頭葉の活性度が高いそうです。
例えば「エルゴメーター」をしながら「パズル」
どんなものかというと、例えばこんな感じです。
写真はよく見るサイクリング型のトレーニングマシンですが・・・
このトレーニングと・・・
このパズルでのトレーニングを組み合わせて・・・
こんな感じで同時にトレーニング!
この例は極端な例ですが、同時に2つの行為を行うトレーニングですので、特別な機器や設備は必要ありません。
普段、継続的に行われている運動がある方は、その運動にプラスしていだだくだけです。
ウォーキングしながら頭の中で「歌を唄う」「数を数える」、もしくはウォーキングのパートナーがいらっしゃる方は「しりとり」や「連想ゲーム」を追加すれば同じ効果を得られます。
外を歩くことが難しい方は、ウォーキングの代わりに屋内で「立って足踏み」「椅子に座って足踏み」でも構いません。ご自身が安全に行える範囲の運動と思考課題を同時に行っていだだければ良いです。
プラスする思考課題の内容によって難易度を調整できます。
「数をかぞえる」課題に対し、「しりとり」などは相手次第で答えが変わるため、事前の予測が難しく、且つ瞬時に判断する必要があるため難しい課題にあります。
歩行が不安定な方は、これまで歩くことに多く意識を使って(集中して)転倒せずに歩けている方もいらしゃいます。思考課題を追加することによって、歩行に使っていた意識を思考課題に分散することになるので、転倒し易くなる場合があります。
試される場合は「数をかぞえる」など簡単な課題から、徐々に難易度を上げてみてください。
ちなみに「二重課題」は英語で「デュアルタスク」と言うそうです。「デュアルタスクトレーニング」響きがカッコイイですね。
みなさんも「デュアルタスクトレーニング」是非お試しください。