諸隈病院副院長の山本です。
インフルエンザは、毎年冬のはじめから春先に流行しますが、インフルエンザの予防接種はインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに2週間程度必要です。
また予防効果はおよそ5ヶ月程度とされています。インフルエンザが流行する前の接種をお勧めします。
その上で、毎年流行するためあまり意識されている方は少ないかもしれませんが、インフルエンザに関しての意外と知られていない真実をお伝えします。
真実1
日本では年間約1万人が、インフルエンザに関連した病気で亡くなっています。
インフルエンザは毎年多くの人がかかる身近な感染症で、そのほとんどは重症化することなく治ります。しかし、時には重症化したり、合併症を起こすなどして、死亡に至る場合もあります。
率にして0.1%未満ですが、インフルエンザにかかる人数が多いため、結果的に大きな数字になります。
真実2
油断できない合併症。小児やお年寄りは特に要注意!
代表的な合併症はインフルエンザ脳症、インフルエンザ肺炎、インフルエンザ後に発症する細菌性肺炎などとなります。
特にインフルエンザ脳症は幼少児がかかりやすい合併症で生命にも関わる病気と言われています。
真実3
ワクチン(予防接種)は予防だけではなく、症状や合併症を軽くし、感染力を弱めます。
インフルエンザにかからないようにすることはもちろん、かかっても軽く済むようにすることが大切です。
例えばインフルエンザ脳症は発症してからでは治療薬を使っても軽くすることができません。
ですが、予め予防接種を打つことで合併症を防止したり、症状を軽くすることができるのです。
このように、インフルエンザは怖い面もあるのですが、予防接種を行うことで安心できる部分が多々あります。
ぜひ毎年早めの予防接種をご検討ください。